食事をする、コーヒーを飲む、本を広げる。時には仕事をしたり、子どもと一緒に何かを作ったり。
ダイニングテーブルは、暮らしの中でさまざまな時間を受け止める家具です。
北欧ヴィンテージのダイニングテーブルには、木の風合いとともに、毎日の使いやすさを考えた工夫が見られます。すっきりとした脚の形や、手に触れる天板の縁、必要なときに広げられる仕組み。見た目だけでは分からない魅力も多くあります。
今回は、北欧ヴィンテージのダイニングテーブルを選ぶときに、確認しておきたいポイントをご紹介します。
1. サイズは「何人で使うか」と「何をするか」から
ダイニングテーブルを選ぶとき、まず気になるのがサイズです。
食事のためのスペースは、一人あたり幅60cm、奥行き40cm程度がひとつの目安になります。ただし、大皿を並べることが多い場合や、ゆったり座りたい場合には、もう少し余裕があると使いやすくなります。
例えば、長方形のテーブルを4人で使うなら、幅120〜150cm、奥行き80〜90cm程度から検討できます。幅120cmほどならコンパクトに収まり、幅150cmほどあれば、食器のほかにも物を置く余裕が生まれます。
ここで考えたいのは、食事以外の使い方です。
二人暮らしでも、テーブルで仕事をしたり、本や資料を広げたりするなら、少し大きめのサイズが快適かもしれません。反対に、食事の時間を中心に使うなら、コンパクトなテーブルが暮らしに合うこともあります。
人数だけで決めず、普段テーブルの上に何が並んでいるかを思い浮かべてみてください。
2. テーブルの周りに、椅子を引く余裕を
天板が部屋に収まることと、無理なく使えることは、少し違います。
椅子を引いて座るためには、テーブルの縁から壁や家具まで、75〜90cm程度の空間を目安に考えるとよいでしょう。さらに、座っている人の後ろを通る場所では、より広い余裕が必要です。
間取りや椅子の大きさによって変わるため、購入前に床へマスキングテープなどでテーブルの輪郭を作ってみるのもおすすめです。
椅子を置いて座り、立ち上がり、後ろを歩いてみる。そうすると、寸法だけではつかみにくい使い勝手が分かります。
伸長式のテーブルを選ぶ場合は、広げたときのサイズも忘れずに確認しておきましょう。
3. 椅子との相性は、高さと脚の位置で変わる
気に入ったテーブルが見つかったら、一緒に使う椅子との相性も確認したいところです。
まずは、テーブルの天板上面と椅子の座面の高さの差。この差は「差尺」と呼ばれ、27〜30cm程度が一般的な目安です。
ただし、座りやすさは身長や姿勢、座面のクッションの沈み込みによっても変わります。数値は参考にしながら、可能であれば実際に座って確かめるのが安心です。
また、天板の下には「幕板」と呼ばれる横板が付いているものがあります。天板の高さに余裕があっても、幕板が低いと太ももに当たったり、肘付きの椅子を奥まで入れられなかったりすることがあります。
もうひとつ大切なのが、テーブルの脚と脚の間の寸法です。
天板の幅が十分でも、脚の位置によっては椅子を2脚並べにくい場合があります。手持ちの椅子を合わせるなら、椅子の幅や肘の高さと、テーブルの脚の内側の寸法を照らし合わせてみてください。
4. 長方形と丸型、それぞれの心地よさ
長方形のダイニングテーブルは、向かい合って座る配置が作りやすく、食事と作業の場所を分けて使うこともできます。
一方、丸いダイニングテーブルは、座る位置を少しずつ調整しやすく、お互いの顔を見ながら過ごしやすい形です。角がなく、空間にやわらかな印象を与えてくれます。
ただし、丸型なら必ず省スペースになるわけではありません。周囲に椅子を置くため、椅子を引いた状態まで含めて考えることが大切です。
部屋の形や通り道、普段の座り方を思い浮かべながら選ぶと、自分たちに合う形が見えてきます。
5. 伸長式テーブルは、暮らしの変化に合わせて
北欧ヴィンテージ家具でよく見られるのが、天板を広げて使える伸長式のダイニングテーブルです。
普段はコンパクトに、家族や友人が集まる日は広く。限られた空間を活かしながら、使う人数に合わせられるのが魅力です。
天板の下から補助天板を引き出すものや、中央を開いて追加の天板を入れるものなど、仕組みはさまざまです。
選ぶときには、広げた状態の見た目に加えて、操作のしやすさも確認しましょう。補助天板を別に保管するタイプなら、その置き場所も必要になります。
ヴィンテージでは、普段使われていた天板と、収納されていた補助天板に色の差が見られることもあります。光に当たってきた時間の違いが表れたものですが、気になる方は、広げた状態の写真も確認しておくと安心です。
来客の頻度だけでなく、いつもの暮らしでも気軽に広げたくなるか。そんな視点で選ぶと、伸長式のよさを楽しめると思います。
6. 木の表情と、整備された状態を見る
チークのあたたかな色合い、オークの落ち着いた表情、ローズウッドの深い色と印象的な木目。
同じ樹種でも、一台ごとに色や木目、経年変化の様子は異なります。床や椅子と完全に同じ色をそろえる必要はありませんが、一緒に置いたときの雰囲気を考えると選びやすくなります。
また、ダイニングテーブルは毎日触れ、食器を置く家具です。購入前には、天板の仕上げやお手入れ方法、ぐらつきの有無、伸長部分の動作なども確認しておきたいところです。
ヴィンテージ家具の天板には、無垢材だけでなく、木の薄い板を表面に貼った「突板」が使われているものもあります。突板だから品質が低いということではありませんが、傷の直し方や研磨できる範囲は構造によって変わります。
小さな傷や色の変化をどう感じるかも、人それぞれです。写真で気になる部分があれば、購入前に状態や整備内容を聞いてみてください。
毎日の時間に合う、一台を
ダイニングテーブルは、長く暮らしをともにする家具です。
デザイナーやモデル名を知る楽しさもありますが、毎日座ったときに心地よいこと、部屋の中を無理なく動けること、木の表情を好きだと思えることも、同じように大切です。
Heimaでは、北欧ヴィンテージ家具を一点ずつ整備し、コンディションをお伝えしています。
サイズや椅子との組み合わせ、伸長式の使い方など、気になることがあればお気軽にご相談ください。日々の食事や、何気ない時間が少し楽しみになるような一台を、一緒に見つけられたらと思います。